老いは恐れるに足らず

『老いは恐れるに足らず』の表題の日経新聞夕刊コラムに目が行った。作家荻野アンナの明日への話題のコラムだ。キケロの『老 年について』は元気が出る本だといっている。老いは恐れるに足らずと熱弁をふるい、惨めな老年をイメージさせる原因は４つ あると。①公的活動が出来なくなる。②肉体が弱る。③快楽が味わえなくなる。④死が近い。キケロは実例を挙げて、①は個人 の心がけひとつ。②は今ある体力をうまく使えばよい。年寄りには若者の体力をほしがる必要はない。③は異性との快楽だが、 欲望に振り回されずにおいて解放されるなら喜ぶべきだと。有益な趣味や楽しみはいくらでもある。④は肉体と魂の消滅ならあ っさり消えればよい。魂は永遠だと思えば今よりはましなところにいけるのだから待ち望めばよいと。著者のキケロはこの本 を執筆したのが６０歳を過ぎた頃なので私と同じくらいに書きその後暗殺されてしまったが、キケロが出来なかった理想の老年 を送りたいものだ。まだ本を読んでいないが図書館で借りてこよう。
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