富士山世界文化遺産と陸上自衛隊演習場

 富士山世界文化遺産に登録が決まったが富士山北面には4597haの陸自北富士演習場がある。火器・火砲の実弾射撃訓練が行われており沖縄からの本土移転訓練や日米共同訓練などで米海兵隊も使用している。富士山世界文化遺産でいう「信仰の対象」「芸術の源泉」とは明らかに異質なエリアとなっていますね。世界文化遺産は構成資産などのコアゾーンと資産を守るのに十分な周辺地域のバッファゾーンから成るっておりいずれもユネスコの世界遺産委員会の管理を受けることになる。演習場はバッファゾーンに入る可能性があったが、国は自衛隊が使う施設である演習場がユネスコの管理下に置かれるのは好ましくないとして、独自に「保全管理区域」の名称で国、県、地元が自主管理する区域としたそうだ。また、住民は古くから、富士北面の原野に自由に立ち入り、薪や山菜など林産物を取ってきた。そこで世界遺産登録に向けた重要文書である「富士山包括的保存管理計画案」の中で演習場としての利用が無秩序の開発から守る役割を果たしてきたと規定し、演習場の存在が富士山の環境保全に役立ったという論理で、世界遺産と演習場の調和をはかる「新富士保全法」（仮称）の制定をすることにしている。皆さんは世界遺産と自衛隊演習場はお似合いだと思いますか？
また、世界遺産登録はまだ早すぎるのではないでしょうか。入山規制について話し合うなど明らかに準備不足なのでこのまま登山客が増えれば、登山者の安全にもかかわるし、間違いなく環境破壊につながるでしょう。

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